令和元年10月の活動
令和元年10月17日 @松本大学
「介護現場 慣れと惰性は大きなリスク 介護事故を考える」
近場で起きたドーナツ事件を教訓にするべきだと思い、この時期に勉強をすることにしました。何が必要なのかを語り合うと共に、自分達のできることを考えていきました。身の回りでも、大なり小なり多くのことが起きています。
徳島で、ロープウェイの中で、介護職員に車いすを押されたおばあちゃんが、外を見ようと車いすから立ち上がろうとして、「おばあちゃん、大丈夫?」と語り掛けると、介護職員の方が「どちらからですか?」というので、「長野県です。」というと、「人権大会の弁護士の方ですか?ドーナツ事件の方、守ってあげてください!」と…。事件がどのように彼女に伝わったのかは分かりませんが、刑事訴追がショックだったようです。私は、「普通にやっていれば大丈夫ですから。」というしかありませんでした。
令和元年10月16日
長野県弁護士会で長野朝鮮初級中級学校を訪問しました。
難しい問題は、むしろ私達大人の課題です。子ども達には何の非もないし、無心に学校で勉強をしていって欲しいです。日本にいる外国籍の子ども達を大人にしてあげることができないような日本でいいのか、私達は、日本がそんなことでいいのかと、よく考える必要があります。子どもの権利条約は、自国の子ども達だけが教育を受ける権利を有するなどと書いていませんし、そもそも締約国にいる子ども達すべてを、国籍に関係なく主体にしているのです。日本国憲法に「すべて国民は」などと書いてあるにしても、「何人も」(なんびとも)と読み替えるべきでしょうし、子どものことが書いていない憲法なら、国際水準で補って考えるべきでしょう。
令和元年10月15日 蓮池薫さん講演会@ブエナビスタ
拉致被害者の蓮池さんの講演会でした。
夜は、松本市と医療・教育の連携をしている台湾・高雄市から、医療関係者の松本市への訪問があり、懇親会に参加しました。
令和元年10月11日 新経営研究会@梅風閣
「国際情報と人権保障について」と題してお話をしました。実は秀峰アカデミアで行った内容を大人向けにリバイスし、お話をしたのですが、日本は日本でいいというご意見や、外国人は苦手で…というご意見も。市民の皆さんにとっては、それが率直なところではないかと思いますし、無理もないです。ゆっくりと少しずつ、社会の変化に伴って、慣れていけばいいのだと思います。
令和元年10月6日 多文化共生を考える @松本市大手公民館
信州大学の佐藤友則先生が各国からのパネリストを交えてシンポジウムを行いました。日本語がかなりできるようになった方々であり、やはり何をするにしても、日本語教育が重要だと思わざるを得ませんでした。
令和元年10月3~5日 日弁連人権大会@徳島
今こそ,国際水準の人権保障システムを日本に!
~個人通報制度と国内人権機関の実現を目指して~
国内の人権保障の水準を高める活動です。世界では国際法は、憲法と共に平和を維持するための両輪の法律であるのに、日本の法学教育では国際法が重視されず、国際法学者の数も少ないことが、日本で人権保障が遅れた原因ではないかと思います。早くから国内が統一されて中央集権国家になってしまったことも原因かもしれません。国の成り立ちが、アメリカが州(states)から連邦(federal)に権限を委譲していった歴史であったり、EUも同様に各国が条約で権限をEUに移譲していっている歴史であることと比して、日本は戦国時代を経て武家諸法度により統制したり、明治には版籍奉還・廃藩置県からの地方改革、平成になってからの地方分権推進など、常に中央から地方への分権がテーマとなるなど一国内での改革に終始し、他国との条約による権限割譲・集中にあまり慣れていない国です。その結果独自の進化・ガラパゴス化が進行し、人権保障レベルがあまりにも遅れてしまいました。憲法ももうじき80歳、制度疲労も激しいです。
帰りの飛行機の窓の外、富士山が見えました。